海峡交換流と西岸境界流

 

[共同研究者・論文・発表]

 

北西太平洋は東シナ海・日本海・オホーツク海と南北に海が連なっており、これらの海は数カ所の海峡を通じて海水を交換しています(海峡交換流)。 その代表例が、東シナ海から日本海へと流れる対馬暖流です。 昔からその存在自体はよく知られているものの(小学校でも習うと思います)、 なぜ対馬暖流は北へ流れるのか?南へ流れてはだめなのか?とその流れに関する基本原理はまだこの数十年でわかってきたものです。 そして変動するメカニズムとなると、まだわからないことだらけです。 身近な海流にも関わらず、なかなか理解が進まなかったのは海峡には太平洋上で起こる気象・気候の変動が様々な形で伝搬してきており、 海峡付近を観測・研究しただけでは原理が掴みきれないことにあります。 外洋と沿岸が波を介してどう繋がっているのか、 理想化したモデルを用いて基本原理の理解を進めています。